「吾輩は人間である」

コロナ禍に陥ってからというものの、体温計測することが当たり前になりました。体温計と言えば、脇で挟んで一定時間待機するものが一般的でしたが、センサーを体に当てて計測するものや防犯カメラと一体型になっているものまで登場し、ここ数年で最も進化・普及したものと言っても過言ではないかもしれません。

しかしその進化も完全とは言い難く、中には実際の体温とは異なった値が出力されることもあります。あまりに低い値が出ると「もう一度計測してください」と体温計から注意され、何度か計測するとその注意すらなくなり沈黙が返ってきます。つい先日計測した際は、通常であれば「体温正常」のところを「温度正常」と言われました。会社の体温計は体温計測ではなく皮肉を言える方向に進化したのかもしれません。

人間らしい体温計から時折生物扱いされませんが、「吾輩は人間である」という自我をもって生きていきたいと思います。

情報システム部 十川優香